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英語でアンデルセン童話「雪の女王」17

原点はProject Gutenberg、邦訳は青空文庫、楠山正雄訳を使わせていただきます。

SIXTH STORY. The Lapland Woman and the Finland Woman


第六のお話
ラップランドの女とフィンランドの女

Suddenly they stopped before a little house, which looked very miserable. The roof reached to the ground; and the door was so low, that the family were obliged to creep upon their stomachs when they went in or out. Nobody was at home except an old Lapland woman, who was dressing fish by the light of an oil lamp. And the Reindeer told her the whole of Gerda's history, but first of all his own; for that seemed to him of much greater importance. Gerda was so chilled that she could not speak.


・creep upon their stomachs=腹ばいで進む
・Lapland=ラップランド (Scandinavia最北部地方)
・dress=《料理》~の下ごしらえをする
・chilled=体が冷えて


ちいさな、そまつなこやの前で、となかいはとまりました。そのこやはたいそうみすぼらしくて、屋根(やね)は地面(じめん)とすれすれのところまでも、おおいかぶさっていました。そして、戸口がたいそうひくくついているものですから、うちの人が出たり、はいったりするときには、はらばいになって、そこをくぐらなければなりませんでした。その家には、たったひとり年とったラップランドの女がいて、鯨油(げいゆ)ランプのそばで、おさかなをやいていました。となかいはそのおばあさんに、ゲルダのことをすっかり話してきかせました。でも、その前にじぶんのことをまず話しました。となかいは、じぶんの話のほうが、ゲルダの話よりたいせつだとおもったからでした。
 ゲルダはさむさに、ひどくやられていて、口をきくことができませんでした。


"Poor thing," said the Lapland woman, "you have far to run still. You have more than a hundred miles to go before you get to Finland; there the Snow Queen has her country-house, and burns blue lights every evening. I will give you a few words from me, which I will write on a dried haberdine, for paper I have none; this you can take with you to the Finland woman, and she will be able to give you more information than I can."


・have far to run still=まだこれからずっと走らなければならない(先は長い)
・country-house=田舎の大邸宅
・haberdine=a cod(《魚》タラ) salted and dried


「やれやれ、それはかわいそうに。」と、ラップランドの女はいいました。「おまえたちはまだまだ、ずいぶんとおくはしって行かなければならないよ。百マイル以上も北の*フィンマルケンのおくふかくはいらなければならないのだよ。雪の女王はそこにいて、まい晩、青い光を出す花火をもやしているのさ。わたしは紙をもっていないから、干鱈(ひだら)のうえに、てがみをかいてあげよう。これをフィンランドの女のところへもっておいで。その女のほうが、わたしよりもくわしく、なんでも教えてくれるだろうからね。」

*ノルウェーの北端、最低地方。


When Gerda had warmed herself, and had eaten and drunk, the Lapland woman wrote a few words on a dried haberdine, begged Gerda to take care of them, put her on the Reindeer, bound her fast, and away sprang the animal. "Ddsa! Ddsa!" was again heard in the air; the most charming blue lights burned the whole night in the sky, and at last they came to Finland. They knocked at the chimney of the Finland woman; for as to a door, she had none.


・beg=~を懇願する
・bound=bind(縛る)の過去形


さてゲルダのからだもあたたまり、たべものやのみものでげんきをつけてもらったとき、ラップランドの女は、干鱈(ひだら)に、ふたことみこと、もんくをかきつけて、それをたいせつにもっていくように、といってだしました。ゲルダは、またとなかいにいわえつけられてでかけました。ひゅッひゅッ、空の上でまたいいました。ひと晩中、この上もなくうつくしい青色をした、極光(オーロラ)がもえていました。――さて、こうして、となかいとゲルダとは、フィンマルケンにつきました。そして、フィンランドの女の家のえんとつを、こつこつたたきました。だってその家には、戸口もついていませんでした。


There was such a heat inside that the Finland woman herself went about almost naked. She was diminutive and dirty. She immediately loosened little Gerda's clothes, pulled off her thick gloves and boots; for otherwise the heat would have been too great--and after laying a piece of ice on the Reindeer's head, read what was written on the fish-skin. She read it three times: she then knew it by heart; so she put the fish into the cupboard--for it might very well be eaten, and she never threw anything away.


・went about:go about=動き回る、歩き回る
・diminutive=小柄の
・loosen=緩める
・pull off=脱がせる
・otherwise=さもなければ
・might well:may well=おそらく~だろう


家の中は、たいへんあついので、その女の人は、まるではだか同様でした。せいのひくいむさくるしいようすの女でした。女はすぐに、ゲルダの着物や、手ぶくろや、ながぐつをぬがせました。そうしなければ、とてもあつくて、そこにはいられなかったからです。それから、となかいのあたまの上に、ひとかけ、氷のかたまりを、のせてやりました。そして、ひだらにかきつけてあるもんくを、三べんもくりかえしてよみました。そしてすっかりおぼえこんでしまうと、スープをこしらえる大なべの中へ、たらをなげこみました。そのたらはたべることができたからで、この女の人は、けっしてどんなものでも、むだにはしませんでした。


Then the Reindeer related his own story first, and afterwards that of little Gerda; and the Finland woman winked her eyes, but said nothing.


・relate=~を話す、述べる、物語る
・wink=まばたきする


さて、となかいは、まずじぶんのことを話して、それからゲルダのことを話しました。するとフィンランドの女は、そのりこうそうな目をしばたたいただけで、なにもいいませんでした。


"You are so clever," said the Reindeer; "you can, I know, twist all the winds of the world together in a knot. If the seaman loosens one knot, then he has a good wind; if a second, then it blows pretty stiffly; if he undoes the third and fourth, then it rages so that the forests are upturned. Will you give the little maiden a potion, that she may possess the strength of twelve men, and vanquish the Snow Queen?"


・twist=巻く、寄り合わせる
・knot=(糸などの)からみ合った塊、集団、群れ
・seaman=船乗り
・second=二番目
・stiffly=激しく
・undo=緩める
・rage=猛威を振るう、荒れる
・upturned=〔物が〕ひっくり返された
・potion=(妙)薬
・vanquish=負かす、~に勝つ


「あなたは、たいそう、かしこくていらっしゃいますね。」と、となかいは、いいました。「わたしはあなたが、いっぽんのより糸で、世界中の風をつなぐことがおできになると、きいております。もしも舟のりが、そのいちばんはじめのむすびめをほどくなら、つごうのいい追風がふきます。二ばんめのむすびめだったら、つよい風がふきます。三ばんめと四ばんめをほどくなら、森ごとふきたおすほどのあらしがふきすさみます。どうか、このむすめさんに、十二人りきがついて、しゅびよく雪の女王にかてますよう、のみものをひとつ、つくってやっていただけませんか。」


"The strength of twelve men!" said the Finland woman. "Much good that would be!" Then she went to a cupboard, and drew out a large skin rolled up. When she had unrolled it, strange characters were to be seen written thereon; and the Finland woman read at such a rate that the perspiration trickled down her forehead.


・drew out:draw out=引っ張り出す
・skin=皮、獣皮
・character=文字
・thereon=その上に
・rate=速度
・perspiration=汗◆sweat より上品な語
・trickle down=〔汗などが〕流れ落ちる


「十二人りきかい。さぞ役にたつ[#「たつ」は底本では「たっ」]だろうよ。」と、フィンランド[#「フィンランド」は底本では「フィランド」]の女はくりかえしていいました。
 それから女の人は、たなのところへいって、大きな毛皮のまいたものをもってきてひろげました。それには、ふしぎなもんじがかいてありましたが、フィンランドの女は、ひたいから、あせがたれるまで、それをよみかえしました。


この汗の意味はいったい何でしょう?

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