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英語でアンデルセン童話「雪の女王」11

原点はProject Gutenberg、邦訳は青空文庫、楠山正雄訳を使わせていただきます。

"But Kay--little Kay," said Gerda, "when did he come? Was he among the number?"


"Patience, patience; we are just come to him. It was on the third day when a little personage without horse or equipage, came marching right boldly up to the palace; his eyes shone like yours, he had beautiful long hair, but his clothes were very shabby."


"That was Kay," cried Gerda, with a voice of delight. "Oh, now I've found him!" and she clapped her hands for joy.


"He had a little knapsack at his back," said the Raven.


"No, that was certainly his sledge," said Gerda; "for when he went away he took his sledge with him."


・the number=((集合的)) 連中
・Patience=忍耐
・personage=〔一般に〕人
・equipage=〈古〉〔貴族などの〕従者
・right=完全に、本当に
・boldly=大胆に、正々堂々と
・shabby=ぼろぼろの、みすぼらしい


「でも、カイちゃんはどうしたのです。いつカイちゃんはやってきたのです。」と、ゲルダはたずねました。「カイちゃんは、その人たちのなかまにいたのですか。」
「まあまあ、おまちなさい。これから、そろそろ、カイちゃんのことになるのです。ところで、その三日目に、馬にも、馬車にものらないちいさな男の子が、たのしそうにお城のほうへ、あるいていきました。その人の目は、あなたの目のようにかがやいて、りっぱな、長いかみの毛をもっていましたが、着物はぼろぼろにきれていました。」
「それがカイちゃんなのね。ああ、それでは、とうとう、あたし、カイちゃんをみつけたわ。」と、ゲルダはうれしそうにさけんで、手をたたきました。
「その子は、せなかに、ちいさなはいのうをしょっていました。」と、からすがいいました。
「いいえ、きっと、それは、そりよ。」と、ゲルダはいいました。「カイちゃんは、そりといっしょに見えなくなってしまったのですもの。」


"That may be," said the Raven; "I did not examine him so minutely; but I know from my tame sweetheart, that when he came into the court-yard of the palace, and saw the body-guard in silver, the lackeys on the staircase, he was not the least abashed; he nodded, and said to them, 'It must be very tiresome to stand on the stairs; for my part, I shall go in.' The saloons were gleaming with lustres--privy councillors and excellencies were walking about barefooted, and wore gold keys; it was enough to make any one feel uncomfortable. His boots creaked, too, so loudly, but still he was not at all afraid."


・minutely=詳細に、細かに
・tame=従順な
・lackey=召使
・staircase=階段
・not the least=少しの~もない◆【同】no~at all
・abashed=恥じている、ばつが悪い
・for my part=私としては
・saloon=大広間、客室
・lustre=〔照明の〕シャンデリア
・privy=内情に通じた
・councillor=顧問官
・excellencies:excellency=閣下◆高官に対する敬称
・creak=きしむ、ギシギシという音を立てる


「なるほど、そうかもしれません。」と、からすはいいました。「なにしろ、ちょっと見ただけですから。しかし、それは、みんなわたしのやさしいいいなずけからきいたのです。それから、その子はお城の門をはいって、銀の軍服(ぐんぷく)のへいたいをみながら、だんをのぼって、金ぴかのせいふくのお役人の前にでましたが、すこしもまごつきませんでした。それどころか、へいきでえしゃくして、
『かいだんの上に立っているのは、さぞたいくつでしょうね。ではごめんこうむって、わたしは広間にはいらせてもらいましょう。』と、いいました。広間にはあかりがいっぱいついて、枢密顧問官(すうみつこもんかん)や、身分の高い人たちが、はだしで金の器(うつわ)をはこんであるいていました。そんな中で、たれだって、いやでもおごそかなきもちになるでしょう。ところへ、その子のながぐつは、やけにやかましくギュウ、ギュウなるのですが、いっこうにへいきでした。」


"That's Kay for certain," said Gerda. "I know he had on new boots; I have heard them creaking in grandmama's room."


"Yes, they creaked," said the Raven. "And on he went boldly up to the Princess, who was sitting on a pearl as large as a spinning-wheel. All the ladies of the court, with their attendants and attendants' attendants, and all the cavaliers, with their gentlemen and gentlemen's gentlemen, stood round; and the nearer they stood to the door, the prouder they looked. It was hardly possible to look at the gentleman's gentleman, so very haughtily did he stand in the doorway."


・spinning-wheel=糸車、紡ぎ車
・attendant=従者、お供
・cavalier=〈古〉騎士
・gentlemen:gentleman==従僕
・stood round=そのあたりに[周りに]立っていた
・haughtily=横柄な様子で


「きっとカイちゃんよ。」と、ゲルダがさけびました。
「だって、あたらしい長ぐつをはいていましたもの。わたし、そのくつがギュウ、ギュウいうのを、おばあさまのへやできいたわ。」
「そう、ほんとうにギュウ、ギュウってなりましたよ。」と、からすはまた話しはじめました。
「さて、その子は、つかつかと、糸車ほどの大きなしんじゅに、こしをかけている、王女さまのご前(ぜん)に進みました。王女さまのぐるりをとりまいて、女官たちがおつきを、そのおつきがまたおつきを、したがえ、侍従(じじゅう)がけらいの、またそのけらいをしたがえ、それがまた、めいめい小姓(こしょう)をひきつれて立っていました。しかも、とびらの近くに立っているものほど、いばっているように見えました。しじゅう、うわぐつであるきまわっていた、けらいのけらいの小姓なんか、とてもあおむいて顔が見られないくらいでした。とにかく、戸ぐちのところでいばりかえっているふうは、ちょっと見ものでした。」


"It must have been terrible," said little Gerda. "And did Kay get the Princess?"


"Were I not a Raven, I should have taken the Princess myself, although I am promised. It is said he spoke as well as I speak when I talk Raven language; this I learned from my tame sweetheart. He was bold and nicely behaved; he had not come to woo the Princess, but only to hear her wisdom. She pleased him, and he pleased her."


・terrible=ひどく嫌な、怖い
・Were I not a Raven=If I were not a Raven
・am promised=見込みがある
・woo=〈古〉〔女性に〕求婚する
・please=~の気に入る


「まあ、ずいぶんこわいこと。それでもカイちゃんは、王女さまとけっこんしたのですか。」と、ゲルダはいいました。
「もし、わたしがからすでなかったなら、いまのいいなずけをすてても、王女さまとけっこんしたかもしれません。人のうわさによりますと、その人は、わたしがからすのことばを話すときとどうよう、じょうずに話したということでした。わたしは、そのことを、わたしのいいなずけからきいたのです。どうして、なかなかようすのいい、げんきな子でした。それも王女さまとけっこんするためにきたのではなくて、ただ、王女さまがどのくらいかしこいか知ろうとおもってやってきたのですが、それで王女さまがすきになり、王女さまもまたその子がすきになったというわけです。」


"Yes, yes; for certain that was Kay," said Gerda. "He was so clever; he could reckon fractions in his head. Oh, won't you take me to the palace?"


"That is very easily said," answered the Raven. "But how are we to manage it? I'll speak to my tame sweetheart about it: she must advise us; for so much I must tell you, such a little girl as you are will never get permission to enter."


・reckon=~を勘定に入れる、考える
・fraction=破片、断片、一部分
・easily said=言うのは簡単


「そう、いよいよ、そのひと、カイちゃんにちがいないわ。カイちゃんは、そりゃりこうで、分数まであんざんでやれますもの――ああ、わたしを、そのお城へつれていってくださらないこと。」と、ゲルダはいいました。
「さあ、くちでいうのはたやすいが、どうしたら、それができるか、むずかしいですよ。」と、からすはいいました。「ところで、まあ、それをどうするか、まあ、わたしのいいなずけにそうだんしてみましょう。きっと、いいちえをかしてくれるかもしれません。なにしろ、あなたのような、ちいさな娘さんが、お城の中にはいることは、ゆるされていないのですからね。」


"Oh, yes I shall," said Gerda; "when Kay hears that I am here, he will come out directly to fetch me."


"Wait for me here on these steps," said the Raven. He moved his head backwards and forwards and flew away.


・fetch=~を(目的の物が置かれている場所まで)行って取ってくる、連れてくる20070715053937


「いいえ、そのおゆるしならもらえてよ。」と、ゲルダがこたえました。「カイちゃんは、わたしがきたときけば、すぐに出てきて、わたしをいれてくれるでしょう。」
「むこうのかきねのところで、まっていらっしゃい。」と、からすはいって、あたまをふりふりとんでいってしまいました。

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