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英語でアンデルセン童話「雪の女王」7

原点はProject Gutenberg、邦訳は青空文庫、楠山正雄訳を使わせていただきます。

The next morning she went to play with the flowers in the warm sunshine, and thus passed away a day. Gerda knew every flower; and, numerous as they were, it still seemed to Gerda that one was wanting, though she did not know which. One day while she was looking at the hat of the old woman painted with flowers, the most beautiful of them all seemed to her to be a rose. The old woman had forgotten to take it from her hat when she made the others vanish in the earth. But so it is when one's thoughts are not collected. "What!" said Gerda. "Are there no roses here?" and she ran about amongst the flowerbeds, and looked, and looked, but there was not one to be found. She then sat down and wept; but her hot tears fell just where a rose-bush had sunk; and when her warm tears watered the ground, the tree shot up suddenly as fresh and blooming as when it had been swallowed up. Gerda kissed the roses, thought of her own dear roses at home, and with them of little Kay.


・thus=このようにして
・pass away=時を過ごす
・numerous=非常に[数えきれないほど]多くの
・numerous as they were=though they were numerous
・wanting=欠けている、抜けている
・the others=other roses
・vanish=消える、姿を消す
・so it is=そんなものだ
・collected=落ち着いた、冷静な
・What!=ええっ!、あら!(驚いて)
・amongst=among=〔三つ以上の〕~の間に
・flowerbed=花壇
・one=rose
・shot up=shoot up(急に成長する、急に上がる)の過去形
・swallow up=飲み込む(ここでは「バラが魔法で土の中に飲み込まれた」ということ)
・them=her own dear roses
・of little Kay=thought of little Kay


そのあくる日、ゲルダは、また、あたたかいお日さまのひかりをあびて、花たちとあそびました。こんなふうにして、いく日もいく日もたちました。ゲルダは花ぞのの花をのこらずしりました。そのくせ、花ぞのの花は、かずこそずいぶんたくさんありましたけれど、ゲルダにとっては、どうもまだなにか、ひといろたりないようにおもわれました。でも、それがなんの花であるか、わかりませんでした。するうちある日、ゲルダはなにげなくすわって、花をかいたおばあさんの夏ぼうしを、ながめていましたが、その花のうちで、いちばんうつくしいのは、ばらの花でした。おばあさんは、ほかのばらの花をみんな見えないように、かくしたくせに、じぶんのぼうしにかいたばらの花を、けすことを、ついわすれていたのでした。まあ手ぬかりということは、たれにでもあるものです。
「あら、ここのお庭には、ばらがないわ。」と、ゲルダはさけびました。
 それから、ゲルダは、花ぞのを、いくどもいくども、さがしまわりましたけれども、ばらの花は、ひとつもみつかりませんでした。そこで、ゲルダは、花ぞのにすわってなきました。ところが、なみだが、ちょうどばらがうずめられた場所の上におちました。あたたかいなみだが、しっとりと土をしめらすと、ばらの木は、みるみるしずまない前とおなじように、花をいっぱいつけて、地の上にあらわれてきました。ゲルダはそれをだいて、せっぷんしました。そして、じぶんのうちのばらをおもいだし、それといっしょに、カイのこともおもいだしました。


おばあさんは、急なことだったからあわててバラを隠したので、帽子に付けたバラを忘れていたんだー。ほんとに、ただゲルダにそばにいてほしいだけなのね。でも残念ながら…


"Oh, how long I have stayed!" said the little girl. "I intended to look for Kay! Don't you know where he is?" she asked of the roses. "Do you think he is dead and gone?"


"Dead he certainly is not," said the Roses. "We have been in the earth where all the dead are, but Kay was not there."


・dead and gone=(とっくに)死んでいる


「まあ、あたし、どうして、こんなところにひきとめられていたのかしら。」と、ゲルダはいいました。「あたし、カイちゃんをさがさなくてはならなかったのだわ――カイちゃん、どこにいるか、しらなくって。あなたは、カイちゃんが死んだとおもって。」と、ゲルダは、ばらにききました。
「カイちゃんは死にはしませんよ。わたしどもは、いままで地のなかにいました。そこには死んだ人はみないましたが、でも、カイちゃんはみえませんでしたよ。」と、ばらの花がこたえました。


"Many thanks!" said little Gerda; and she went to the other flowers, looked into their cups, and asked, "Don't you know where little Kay is?"


But every flower stood in the sunshine, and dreamed its own fairy tale or its own story: and they all told her very many things, but not one knew anything of Kay.


・cup=(花の)萼(がく)


「ありがとう。」と、ゲルダはいって、ほかの花のところへいって、ひとつひとつ、うてなのなかをのぞきながらたずねました。「カイちゃんはどこにいるか、しらなくって。」
 でも、どの花も、日なたぼっこしながら、じぶんたちのつくったお話や、おとぎばなしのことばかりかんがえていました。ゲルダはいろいろと花にきいてみましたが、どの花もカイのことについては、いっこうにしりませんでした。


Well, what did the Tiger-Lily say?


"Hearest thou not the drum? Bum! Bum! Those are the only two tones. Always bum! Bum! Hark to the plaintive song of the old woman, to the call of the priests! The Hindoo woman in her long robe stands upon the funeral pile; the flames rise around her and her dead husband, but the Hindoo woman thinks on the living one in the surrounding circle; on him whose eyes burn hotter than the flames--on him, the fire of whose eyes pierces her heart more than the flames which soon will burn her body to ashes. Can the heart's flame die in the flame of the funeral pile?"


・Tiger-Lily=オニユリ
・Hearest=hear:主語がthouの場合
・thou=そなた(二人称単数主格)
・Bum! Bum!=バン!バン!(音の形容)
・tone=音
・Hark=聞く、傾聴する
・plaintive=〔声・音などが〕悲しげな、物悲しい
・priest=聖職者、牧師
・Hindoo=Hindu(【名】 ヒンドゥー◆インド、ヒンダスタン地方の住民。またはヒンドゥー教を信じる人【形】 ヒンドゥー教の、ヒンドゥー教に帰依した)
・funeral pile=火葬用の薪の山


ところで、おにゆりは、なんといったでしょう。
「あなたには、たいこの音が、ドンドンというのがきこえますか。あれには、ふたつの音しかないのです。だからドンドンといつでもやっているのです。女たちがうたう、とむらいのうたをおききなさい。また、坊(ぼう)さんのあげる、おいのりをおききなさい。――インド人(じん)のやもめは、火葬(かそう)のたきぎのつまれた上に、ながい赤いマントをまとって立っています。焔(ほのお)がその女と、死んだ夫(おっと)のしかばねのまわりにたちのぼります。でもインドの女は、ぐるりにあつまった人たちのなかの、生きているひとりの男のことをかんがえているのです。その男の目は焔よりもあつくもえ、その男のやくような目つきは、やがて、女のからだをやきつくして灰にする焔などよりも、もっとはげしく、女の心の中で、もえていたのです。心の焔は、火あぶりのたきぎのなかで、もえつきるものでしょうか。」


"I don't understand that at all," said little Gerda.


"That is my story," said the Lily.


What did the Convolvulus say?


"Projecting over a narrow mountain-path there hangs an old feudal castle. Thick evergreens grow on the dilapidated walls, and around the altar, where a lovely maiden is standing: she bends over the railing and looks out upon the rose. No fresher rose hangs on the branches than she; no appleblossom carried away by the wind is more buoyant! How her silken robe is rustling!


"'Is he not yet come?'"


"Is it Kay that you mean?" asked little Gerda.


"I am speaking about my story--about my dream," answered the Convolvulus.


・Convolvulus=《植物》コンボルブルス、セイヨウヒルガオ◆地中海沿岸原産の、ヒルガオ科セイヨウヒルガオ属(Convolvulus)のほふく性の常緑多年草
・Project=突き出る
・hang=ぶら下がる、覆いかぶさる
・feudal=封建制度時代の
・evergreen=常緑樹
・dilapidated=荒れ果てた、崩れかかった、壊れかけた
・altar=祭壇、階段
・maiden=乙女、未婚女性
・railing=手すり、柵
・buoyant=浮力のある、快活な
・rustling:rustle=さらさら鳴る


「なんのことだか、まるでわからないわ。」と、ゲルダがこたえました。
「わたしの話はそれだけさ。」と、おにゆりはいいました。
 ひるがおは、どんなお話をしたでしょう。
「せまい山道のむこうに、昔のさむらいのお城がぼんやりみえます。くずれかかった、赤い石がきのうえには、つたがふかくおいしげって、ろだいのほうへ、ひと葉ひと葉、はいあがっています。ろだいの上には、うつくしいおとめが、らんかんによりかかって、おうらいをみおろしています。どんなばらの花でも、そのおとめほど、みずみずとは枝にさきだしません。どんなりんごの花でも、こんなにかるがるとしたふうに、木から風がはこんでくることはありません。まあ、おとめのうつくしい絹の着物のさらさらなること。
 あの人はまだこないのかしら。」
「あの人というのは、カイちゃんのことなの。」と、ゲルダがたずねました。
「わたしは、ただ、わたしのお話をしただけ。わたしの夢をね。」と、ひるがおはこたえました。


それぞれの花のストーリーは結構複雑。子供の絵本にはここまで載ってないな。カイのことを知らないかとゲルダが花に聞いて、知らないと言われてすぐ花園を出る、ってことになってる(^_^;)

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