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英語でアンデルセン童話「雪の女王」5

原点はProject Gutenberg、邦訳は青空文庫、楠山正雄訳を使わせていただきます。

一方、ゲルダは…


THIRD STORY. Of the Flower-Garden At the Old Woman's Who Understood Witchcraft


第三のお話

     魔法の使える女の花ぞの

But what became of little Gerda when Kay did not return? Where could he be? Nobody knew; nobody could give any intelligence. All the boys knew was, that they had seen him tie his sledge to another large and splendid one, which drove down the street and out of the town. Nobody knew where he was; many sad tears were shed, and little Gerda wept long and bitterly; at last she said he must be dead; that he had been drowned in the river which flowed close to the town. Oh! those were very long and dismal winter evenings!


・Witchcraft=魔法、魔術
・drove down the street=通りを(車で)走っていた
・shed=shed([涙を]流す)の過去分詞
・dismal=憂鬱な、暗い


ところで、カイが、あれなりかえってこなかったとき、あの女の子のゲルダは、どうしたでしょう。カイはまあどうしたのか、たれもしりませんでした。なんの手がかりもえられませんでした。こどもたちの話でわかったのは、カイがよその大きなそりに、じぶんのそりをむすびつけて、町をはしりまわって、町の門からそとへでていったということだけでした。さて、それからカイがどんなことになってしまったか、たれもしっているものはありませんでした。いくにんもの人のなみだが、この子のために、そそがれました。そして、あのゲルダは、そのうちでも、ひとり、もうながいあいだ、むねのやぶれるほどになきました。――みんなのうわさでは、カイは町のすぐそばを流れている川におちて、おぼれてしまったのだろうということでした。ああ、まったくながいながい、いんきな冬でした。


At last spring came, with its warm sunshine.
"Kay is dead and gone!" said little Gerda.
"That I don't believe," said the Sunshine.
"Kay is dead and gone!" said she to the Swallows.
"That I don't believe," said they: and at last little Gerda did not think so any longer either.
"I'll put on my red shoes," said she, one morning; "Kay has never seen them, and then I'll go down to the river and ask there."


It was quite early; she kissed her old grandmother, who was still asleep, put on her red shoes, and went alone to the river.


"Is it true that you have taken my little playfellow? I will make you a present of my red shoes, if you will give him back to me."


・Swallow=ツバメ
・you=the river
・playfellow=〈古〉〔子供の〕遊び仲間[友達]


いま、春はまた、あたたかいお日さまの光とつれだってやってきました。
「カイちゃんは死んでしまったのよ。」と、ゲルダはいいました。
「わたしはそうおもわないね。」と、お日さまがいいました。
「カイちゃんは死んでしまったのよ。」と、ゲルダはつばめにいいました。
「わたしはそうおもいません。」と、つばめたちはこたえました。そこで、おしまいに、ゲルダは、じぶんでも、カイは死んだのではないと、おもうようになりました。
「あたし、あたらしい赤いくつをおろすわ。あれはカイちゃんのまだみなかったくつよ。あれをはいて川へおりていって、カイちゃんのことをきいてみましょう。」と、ゲルダは、ある朝いいました。で、朝はやかったので、ゲルダはまだねむっていたおばあさまに、せっぷんして、赤いくつをはき、たったひとりぼっちで、町の門を出て、川のほうへあるいていきました。
「川さん、あなたが、わたしのすきなおともだちを、とっていってしまったというのは、ほんとうなの。この赤いくつをあげるわ。そのかわり、カイちゃんをかえしてね。」


And, as it seemed to her, the blue waves nodded in a strange manner; then she took off her red shoes, the most precious things she possessed, and threw them both into the river. But they fell close to the bank, and the little waves bore them immediately to land; it was as if the stream would not take what was dearest to her; for in reality it had not got little Kay; but Gerda thought that she had not thrown the shoes out far enough, so she clambered into a boat which lay among the rushes, went to the farthest end, and threw out the shoes. But the boat was not fastened, and the motion which she occasioned, made it drift from the shore. She observed this, and hastened to get back; but before she could do so, the boat was more than a yard from the land, and was gliding quickly onward.


・them both=red shoes
・close to=~の近くに
・bore:bear=~を運ぶ、持って行く
・would not=~しようとしなかった
・dearest=最も大切な、かけがえのない
・in reality=実は、実際には
・clamber=よじ登る
・rush=イグサ
・fasten=固定する
・occasion=~を引き起こす
・it=the boat
・yard=《単位》ヤード◆1ヤード=91.44センチ=3フィート


すると川の水が、よしよしというように、みょうに波だってみえたので、ゲルダはじぶんのもっているもののなかでいちばんすきだった、赤いくつをぬいで、ふたつとも、川のなかになげこみました。ところが、くつは岸の近くにおちたので、さざ波がすぐ、ゲルダの立っているところへ、くつをはこんできてしまいました。まるで川は、ゲルダから、いちばんだいじなものをもらうことをのぞんでいないように見えました。なぜなら、川はカイをかくしてはいなかったからです。けれど、ゲルダは、くつをもっととおくのほうへなげないからいけなかったのだとおもいました。そこで、あしのしげみにうかんでいた小舟にのりました。そして舟のいちばんはしへいって、そこからくつをなげこみました。でも、小舟はしっかりと岸にもやってなかったので、くつをなげるので動かしたひょうしに、岸からすべり出してしまいました。それに気がついて、ゲルダは、いそいでひっかえそうとしましたが、小舟のこちらのはしまでこないうちに、舟は二三尺(にさんじゃく)も岸からはなれて、そのままで、どんどんはやく流れていきました。


Little Gerda was very frightened, and began to cry; but no one heard her except the sparrows, and they could not carry her to land; but they flew along the bank, and sang as if to comfort her, "Here we are! Here we are!" The boat drifted with the stream, little Gerda sat quite still without shoes, for they were swimming behind the boat, but she could not reach them, because the boat went much faster than they did.


・sparrow=スズメ


そこで、ゲルダは、たいそうびっくりして、なきだしましたが、すずめのほかは、たれもその声をきくものはありませんでした。すずめには、ゲルダをつれかえる力はありませんでした。でも、すずめたちは、岸にそってとびながら、ゲルダをなぐさめるように、
「だいじょうぶ、ぼくたちがいます。」と、なきました。
 小舟は、ずんずん流れにはこばれていきました。ゲルダは、足にくつしたをはいただけで、じっと舟のなかにすわったままでいました。ちいさな赤いくつは、うしろのほうで、ふわふわういていましたが、小舟においつくことはできませんでした。小舟のほうが、くつよりも、もっとはやくながれていったからです。


The banks on both sides were beautiful; lovely flowers, venerable trees, and slopes with sheep and cows, but not a human being was to be seen.


"Perhaps the river will carry me to little Kay," said she; and then she grew less sad. She rose, and looked for many hours at the beautiful green banks. Presently she sailed by a large cherry-orchard, where was a little cottage with curious red and blue windows; it was thatched, and before it two wooden soldiers stood sentry, and presented arms when anyone went past.


・venerable=古くて神々しい、立派な
・Presently=現在、ただ今
・cherry-orchard=さくらんぼの果樹園
・curious=〔面白そうなので〕気になる
・thatched=かやぶき屋根の
・sttood sentry:stand sentry=見張りをする
・present=~を差し出す


岸は、うつくしいけしきでした。きれいな花がさいていたり、古い木が立っていたり、ところどころ、なだらかな土手(どて)には、ひつじやめうしが、あそんでいました。でも、にんげんの姿は見えませんでした。
「ことによると、この川は、わたしを、カイちゃんのところへ、つれていってくれるのかもしれないわ。」と、ゲルダはかんがえました。
 それで、だんだんげんきがでてきたので、立ちあがって、ながいあいだ、両方の青あおとうつくしい岸をながめていました。それからゲルダは、大きなさくらんぼばたけのところにきました。そのはたけの中には、ふうがわりな、青や赤の窓のついた、一けんのちいさな家がたっていました。その家はかやぶきで、おもてには、舟で通りすぎる人たちのほうにむいて、木製(もくせい)のふたりのへいたいが、銃剣(じゅうけん)肩に立っていました。

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