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英語でグリム童話『白雪姫』(1)

続いて、グリム童話を読もうと思いますが、転載するのは2008年1月の記事なので、その時のコメント付きですが…


NHKラジオ「きょうも元気で!わくわくラジオ」の"ときめきカルチャー"で、「グリム童話から見た民話の世界」の題で、京都大学大学院教授の高橋義人さんが『白雪姫』について話しておられた。


西洋のお話だからキリスト教の罪の意識が盛り込まれている、女王が鏡を見て自分がきれいだと思うのも、白雪姫の美しさを憎むのも、毒リンゴで殺そうとするのも全て罪だというのだ。それも、だんだんにエスカレートして。日本では、鏡は神的なものとされているが、西洋では魔物とか・・・


掃除機をかけながらだったので正確に聞き取れているかわからないが、ちょっと興味深いお話だった。


このお話に関する高橋氏の本はどうもこれのようだが

グリム童話の世界―ヨーロッパ文化の深層へ (岩波新書)グリム童話の世界―ヨーロッパ文化の深層へ (岩波新書)
(2006/10)
高橋 義人

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で、急に『白雪姫』を英語で読んでみたくなりました。


Project Gutenbergより

(訳は青空文庫の菊池寛訳です)

Little Snow-white


Once upon a time in the middle of winter, when the flakes of snow were falling like feathers from the sky, a queen sat at a window sewing, and the frame of the window was made of black ebony. And whilst she was sewing and looking out of the window at the snow, she pricked her finger with the needle, and three drops of blood fell upon the snow. And the red looked pretty upon the white snow, and she thought to herself, "Would that I had a child as white as snow, as red as blood, and as black as the wood of the window-frame."


・flake=雪片、雪のひとひら
・ebony=《植物》黒檀
・whilst=【接続】〔英〕(formal) while.
・prick=ちくりと刺す
・pretty=きれいな、美しい
・Would that=~であればよいのに◆仮定法で用いられる文語表現[例文]Would that I could see you now. (今あなたに会えればよいのに)


むかしむかし、冬のさなかのことでした。雪が、鳥の羽のように、ヒラヒラと天からふっていましたときに、ひとりの女王(じょおう)さまが、こくたんのわくのはまった窓(まど)のところにすわって、ぬいものをしておいでになりました。女王さまは、ぬいものをしながら、雪をながめておいでになりましたが、チクリとゆびを針(はり)でおさしになりました。すると、雪のつもった中に、ポタポタポタと三滴(てき)の血(ち)がおちました。まっ白い雪の中で、そのまっ赤な血(ち)の色が、たいへんきれいに見えたものですから、女王さまはひとりで、こんなことをお考えになりました。
「どうかして、わたしは、雪のようにからだが白く、血のように赤いうつくしいほっぺたをもち、このこくたんのわくのように黒い髪(かみ)をした子がほしいものだ。」と。


Soon after that she had a little daughter, who was as white as snow, and as red as blood, and her hair was as black as ebony; and she was therefore called Little Snow-white. And when the child was born, the Queen died.


それから、すこしたちまして、女王さまは、ひとりのお姫(ひめ)さまをおうみになりましたが、そのお姫さまは色が雪のように白く、ほおは血のように赤く、髪の毛はこくたんのように黒くつやがありました。それで、名も白雪姫(しらゆきひめ)とおつけになりました。けれども、女王さまは、このお姫さまがおうまれになりますと、すぐおなくなりになりました。


After a year had passed the King took to himself another wife. She was a beautiful woman, but proud and haughty, and she could not bear that anyone else should surpass her in beauty. She had a wonderful looking-glass, and when she stood in front of it and looked at herself in it, and said---

・haughty=ごう慢な
・surpass=~に勝る
・looking-glass=鏡


一年以上たちますと、王さまはあとがわりの女王さまをおもらいになりました。その女王さまはうつくしいかたでしたが、たいへんうぬぼれが強く、わがままなかたで、じぶんよりもほかの人がすこしでもうつくしいと、じっとしてはいられないかたでありました。ところが、この女王さまは、まえから一つのふしぎな鏡(かがみ)を持っておいでになりました。その鏡をごらんになるときは、いつでも、こうおっしゃるのでした。


"Looking-glass, Looking-glass, on the wall, Who in this land is the fairest of all?"

・fair=美しい


「鏡(かがみ)や、鏡、壁(かべ)にかかっている鏡よ。
 国じゅうで、だれがいちばんうつくしいか、いっておくれ。」


the looking-glass answered---

"Thou, O Queen, art the fairest of all!"

Then she was satisfied, for she knew that the looking-glass spoke the truth.

 
・Thou=なんじは[が] ((二人称単数))
・art=〔古〕 (thouが主語の時の)beの二人称・単数・直説法現在


すると、鏡はいつもこう答えていました。

「女王さま、あなたこそ、お国でいちばんうつくしい。」

 それをきいて、女王さまはご安心なさるのでした。というのは、この鏡は、うそをいわないということを、女王さまは、よく知っていられたからです。


高橋義人氏がおっしゃる、第一の罪ですね。鏡を見て自分がきれいだと思う女はみんな、この時点で罪人!(^_^;)


But Snow-white was growing up, and grew more and more beautiful; and when she was seven years old she was as beautiful as the day, and more beautiful than the Queen herself. And once when the Queen asked her looking-glass --

・as beautiful as the day:as~as the day( is long)=とても、非常に~


そのうちに、白雪姫(しらゆきひめ)は、大きくなるにつれて、だんだんうつくしくなってきました。お姫さまが、ちょうど七つになられたときには、青々と晴れた日のように、うつくしくなって、女王さまよりも、ずっとうつくしくなりました。ある日、女王さまは、鏡の前にいって、おたずねになりました。


"Looking-glass, Looking-glass, on the wall, Who in this land is the fairest of all?"


it answered---


"Thou art fairer than all who are here, Lady Queen."
But more beautiful still is Snow-white, as I ween."

・still=((比較級を強めて))もっと、いっそう、さらに
・ween=【他動】〈古〉~だと思う、予期する◆【同】expect


「鏡や、鏡、壁にかかっている鏡よ。
 国じゅうで、だれがいちばんうつくしいか、いっておくれ。」

 すると、鏡は答えていいました。

「女王(じょおう)さま、ここでは、あなたがいちばんうつくしい。
 けれども、白雪姫(しらゆきひめ)は、千ばいもうつくしい。」


Then the Queen was shocked, and turned yellow and green with envy. From that hour, whenever she looked at Snow-white, her heart heaved in her breast, she hated the girl so much.

・yellow=色が悪い
・green=青ざめた
・heave=あえぐ、(ため息・うめき声を)漏らす


女王さまは、このことをおききになると、びっくりして、ねたましくなって、顔色を黄いろくしたり、青くしたりなさいました。
 さて、それからというものは、女王さまは、白雪姫をごらんになるたびごとに、ひどくいじめるようになりました。


女王が白雪姫を妬む、これが第2の罪。


And envy and pride grew higher and higher in her heart like a weed, so that she had no peace day or night. She called a huntsman, and said,
"Take the child away into the forest; I will no longer have her in my sight. Kill her, and bring me back her heart as a token." The huntsman obeyed, and took her away; but when he had drawn his knife, and was about to pierce Snow-white's innocent heart, she began to weep, and said, "Ah huntsman, leave me my life! I will run away into the wild forest, and never come home again."

・weed=雑草
・token=しるし、証拠
・innocent=罪のない、純真な


そして、ねたみと、こうまんとが、野原の草がいっぱいはびこるように、女王さまの、心の中にだんだんとはびこってきましたので、いまでは夜もひるも、もうじっとしてはいられなくなりました。
 そこで、女王さまは、ひとりのかりうどをじぶんのところにおよびになって、こういいつけられました。
「あの子を、森の中につれていっておくれ。わたしは、もうあの子を、二どと見たくないんだから。だが、おまえはあの子をころして、そのしょうこに、あの子の血(ち)を、このハンケチにつけてこなければなりません。」
 かりうどは、そのおおせにしたがって、白雪姫(しらゆきひめ)を森の中へつれていきました。かりうどが、狩(か)りにつかう刀(かたな)をぬいて、なにも知らない白雪姫の胸(むね)をつきさそうとしますと、お姫さまは泣いて、おっしゃいました。
「ああ、かりうどさん、わたしを助けてちょうだい。そのかわり、わたしは森のおくの方にはいっていって、もう家にはけっしてかえらないから。」


女王が白雪姫を殺そうと考える、これが第3の罪。だんだんエスカレートしていきます。


And as she was so beautiful the huntsman had pity on her and said, "Run away, then, you poor child." "The wild beasts will soon have devoured you," thought he, and yet it seemed as if a stone had been rolled from his heart since it was no longer needful for him to kill her. And as a young boar just then came running by he stabbed it, and cut out its heart and took it to the Queen as proof that the child was dead. The cook had to salt this, and the wicked Queen ate it, and thought she had eaten the heart of Snow-white.

・devour=むさぼり食う
・roll=転がす、動かす
・boar=イノシシPhoto
・stab=突き刺す


これをきくと、かりうども、お姫さまがあまりにうつくしかったので、かわいそうになってしまって、
「じゃあ、はやくおにげなさい。かわいそうなお子さまだ。」といいました。
「きっと、けものが、すぐでてきて、くいころしてしまうだろう。」と、心のうちで思いましたが、お姫さまをころさないですんだので、胸の上からおもい石でもとれたように、らくな気もちになりました。ちょうどそのとき、イノシシの子が、むこうからとびだしてきましたので、かりうどはそれをころして、その血(ち)をハンケチにつけて、お姫さまをころしたしょうこに、女王さまのところに持っていきました。女王さまは、それをごらんになって、すっかり安心して、白雪姫は死んだものと思っていました。


この節の最後の一文、"The cook had to salt this, and the wicked Queen ate it, and thought she had eaten the heart of Snow-white."を、菊池寛氏は訳していませんね。あまりにも残酷すぎるからですね。

コックが女王のために、その心臓に塩を振って調理し、女王は白雪姫の心臓と信じて、実はイノシシの心臓を食べたわけで。おお、怖っ!

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